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百貨店ひぐらし 


雪が降っていた。
どこまでも、どこまでも高く続いていく、真っ青な空から、雪は降り注いでいた。
俺は商店街を走っている。
と、いうよりは走らされているというほうが正確だと思う。

背後から人影が俺たちを追ってくる。そいつが雪道をあんまり素早くかけてくるものだから、
あっと言う間に俺たちは追いつかれてしまう。
その手には大振りの剣。

「ドロボォォ!!」

若い女性の声が轟くと同時に、その手に持っていた剣が振り下ろされる。
どろぼう?俺が?ノンノン。俺は何にも盗んじゃいない。だが剣の切っ先は明らかに俺に向いている。

「ドロボウじゃない!!お金ちゃんと払ったよ!!」

俺を勝手に引っ張っていた女の声が、追ってきた若い女性と対峙するように強く轟く。
キィン!!と金属と金属がぶつかり合う音が声に紛れて聞こえた。俺は女にゴミのように道端に放り投げられていた。
空中でなんとか見えた女の手に握られていたのは、会話の流れ的に盗品と思われる細身の長剣。

「300円足りなかったんですよ、お客様」

300円の前に銃刀法違反だ、と俺は心の中で呟く。
当たれば確実に致命傷を与えられると思われる真剣2本が俺の目の前でギリギリと鈍い
音を立てているのに、こんなに冷静な自分が我ながら呑気なやつだと思う。

それにしても、たった300円で剣を振り回しながら客を追いかける利益よりも、
銃刀法違反で取り締まられる不利益のほうが多いとは思わなかったのだろうか。

「うぅ・・・今持ってないから後で・・・・」

細身の長剣がジワジワと押され始める。

「ならその剣返しなさぁい!!」

グンと若い女性が、思い切り剣に力を込めた瞬間、ドロボウ?のほうは細身の長剣を斜めに向きを変え、
力の向きをそらす。

ガキィン!!と地面に入っていた氷が砕けた。
若い女性の大剣の先端が氷にめり込んでいる。当たったら本気で死にそうだ。

「あ」

と、思い出したように、ドロボウ?のほうの女が俺を見た。
何だろうと思う間もなく、手に持っていた剣の切っ先が俺に向けられる。

「サイフ出して」

「渇上げかよ!!」と突っ込みたくなるのを、なんとか理性が抑える。
こんな危ない女に、逆らったら本気で殺されそうだ。

俺の体温で生暖かくなったサイフを渡すとドロボウ女はそれを漁り始め、
数秒後100円銀貨を3枚俺のサイフから出した。

「はい。300円」

ドロボウ女の手が、若い女性に向けられる、その手には100円銀貨3枚。

「あ、毎度」

「うんうん。じゃねぇ」

ドロボウ女は今度は俺のサイフをドロボウしていったようだ。
うれしそうに長剣をぶんぶん振り回している。あぁよかったね。チャンチャン。

そして数秒、脳内に沈黙が訪れた後。
「待てこらぁ!!!」
と、ドロボウ女を追いかけ始めたのが、俺の運の尽きってやつだと思う。



突発的にshinaが思いつきましたこの小説。
暇な方は読んでください。連載はかな~り不定期だとか。
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[ 2008/03/11 21:00 ] 日記(雑記) | TB(0) | CM(0)

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